デニムは2年履くとどう色落ちする?実物で見る変化と色落ちの仕組み

デニム

デニムは、履き続けるとどのように変化するのでしょうか。

色落ちしたデニムの写真はよく見かけますが、「どのくらいの期間、どのように履いた結果なのか」まで分かる例は意外と多くありません。

そこで今回は、私自身が約2年間履いているデニムを実物写真で見ながら、現在どのような変化が出ているのかを記録します。

極端な色落ちを狙った履き方はしていません。購入直後にぬるま湯で2回洗い、その後は普段の生活の中で履いてきました。

そのためこの記事は、「こうすれば理想的な色落ちになる」という育て方の解説ではなく、普通に生活の中で履いたデニムが約2年でどう変化したのかを見る一つの実例です。

約2年間履いたデニムの現在

まずは現在の状態です。

約2年間着用したデニムの正面。購入直後にぬるま湯で2回洗い、その後は日常生活の中で着用。

同じデニムの背面。ポケット周辺や臀部、脚部で色の変化の出方が異なる。

約2年経っていますが、全体を見るとまだかなり濃いインディゴが残っています。

新品の状態と比較する写真がないため、どの程度色が変化したのかを数値的・客観的に比較することはできません。

ただ、実物を見ると全体が均一に薄くなっているわけではなく、身体の動きや摩擦が加わりやすい場所を中心に少しずつ表情が変化しています。

これがデニムの面白いところです。

このデニムをどう履いてきたか

色落ちを見るうえで重要なのが、着用条件です。

今回のデニムは、色落ちを強く出すための特別な履き方をしていません。

  • 購入直後にぬるま湯で2回洗った
  • 着用頻度は厳密に管理していない
  • 外出だけでなく室内でも着用
  • 色落ちを作るための意図的な動作はしていない
  • スマートフォンはポケットに入れない

仕事から帰ったあとに、あえてこのデニムへ履き替えることもあります。

座る、立つ、歩く、膝を曲げる。

そうした普通の生活動作によって、どのような変化が生まれるのかを見ています。

唯一意識しているのが、スマートフォンをポケットに入れないことです。

硬い物を同じ場所に入れ続ければ、その輪郭に沿って局所的な摩擦が発生します。それも一つのデニムの育て方ですが、今回はできるだけ身体の動きそのものによる変化を見たいので避けています。

実物を見ると、色落ちは均一ではない

デニム全体を遠くから見るだけでは分かりにくいので、実際に生地へ近づいて見てみます。

脚部を拡大した状態。全体が一様に変色するのではなく、細かな濃淡が生まれている。

写真でも、生地全体が完全に同じ色ではないことが分かります。

ただし、写真は照明やカメラの露出によって色の見え方が大きく変わります。そのため、この写真だけから色差を厳密に評価することはできません。

ここで見てほしいのは色そのものよりも、変化が一様ではないという点です。

デニムは着用中、すべての場所に同じ力が加わるわけではありません。

身体の動き、曲げ伸ばし、生地同士の接触、椅子との接触などによって、場所ごとに受ける摩擦が変わります。

股から腿周辺には細かな変化が出ている

股から腿周辺を拡大。身体の動きによって生地が繰り返し曲げられる部分には、細かな濃淡が確認できる。

股から腿にかけて見ると、脚部の平坦な部分とは違う表情が出ています。

この周辺は、座る、立つ、歩くといった動作によって生地が繰り返し曲げられる場所です。

デニムでは、こうした屈曲や摩擦が繰り返される場所に線状の色落ちが生じることがあります。

一般的に前側の股周辺に現れる線状の色落ちは「ヒゲ」、膝裏に現れるものは「ハチノス」と呼ばれます。

ただ、今回のデニムは強いコントラストを意図的に作っているわけではないため、現時点では非常にはっきりとした線が刻まれている状態ではありません。

むしろ、生活の中で少しずつ濃淡が生まれている途中と見る方が実物に近い印象です。

そもそもデニムはなぜ色落ちするのか

一般的なインディゴデニムでは、経糸にインディゴで染色した糸が使われます。

インディゴ染色された糸は、使用や洗濯に伴って表面側の色が徐々に変化していきます。

そのため、着用中に摩擦を受けやすい部分と、あまり摩擦を受けない部分では変化の速度が異なります。

例えば、次のような場所です。

場所 主な要因 現れやすい変化
股・腿の付け根 歩行・着座による屈曲 線状の濃淡
曲げ伸ばし・接触 面状の変化
膝裏 繰り返しの屈曲 ハチノス状の濃淡
臀部 着座による摩擦 比較的広い範囲の変化
ポケット周辺 物との接触・縫製部分の凹凸 局所的なアタリ
靴・床・生地同士の接触 擦れ・局所的な色落ち

もちろん、実際の変化は生地、染色、縫製、サイズ、洗濯方法、着用頻度などによって変わります。

そのため「○年間履けばこの色になる」と一律に考えることはできません。

2年履いても濃い理由を考える

今回のデニムを見てまず感じるのは、約2年経過してもかなり濃色が残っていることです。

ただし、「2年」という期間だけではデニムの使用量を正確に表せません。

毎日履いた2年間と、週に1回履いた2年間では、実際の着用時間がまったく違うからです。

私の場合、着用日数や着用時間を記録していません。そのため、この記事では「2年間履けばこの程度の色落ちになる」という意味ではなく、購入から約2年経過した一つの実例として掲載しています。

また、購入直後にぬるま湯で2回洗い、糊をできるだけ落とした状態から履き始めています。

糊を残した状態で強いシワを固定しながら履き込む方法とは条件が違うため、同じ期間でも色落ちの出方は変わります。

デニムの色落ちは「素材」だけでは決まらない

デニムの変化を見るときに重要なのは、「綿100%だから」「インディゴだから」と素材名だけで考えないことです。

色落ちには複数の条件が関係します。

  • 使用している糸
  • 糸の太さ
  • 染色方法
  • 生地の組織
  • 生地の厚さ
  • 縫製
  • 製品のサイズ・フィット
  • 着用頻度
  • 身体の動き
  • 洗濯回数・洗濯条件
  • 乾燥方法
  • 摩擦する物や場所

同じ「デニム」という名前でも、これらの条件が違えば変化の仕方も変わります。

これはデニムに限らず、繊維製品を見るうえで重要な考え方です。

水質や環境で色落ちは変わるのか

洗濯条件が変われば、洗浄のされ方や生地への影響も変わる可能性があります。

水質もその条件の一つです。

ただし、「日本だからこの色落ちになる」「アメリカだから強いコントラストになる」と単純に分けることはできません。

日本国内でも水質には地域差がありますし、アメリカはさらに国土が広く、地域によって水質や気候条件が大きく異なります。

また、洗剤、洗濯機、洗濯温度、乾燥方法など他の条件も同時に変化します。

そのため、環境による色落ちの違いを確認するのであれば、できるだけ条件を記録したうえで実物を比較する必要があります。

このデニムをアメリカでも履いてみる

実は、このデニムをアメリカへ持っていく予定があります。

そこで、現在の状態を一つの基準として記録しておくことにしました。

現時点では、アメリカで履いた結果がどうなるのかは分かりません。

水質や気候などの環境差によって変化が出る可能性はありますが、それを実物で確認する前に「こうなる」と結論づけることはできません。

そのため、渡航前の状態として今回の4枚の写真を残しておきます。

現地で着用・洗濯する機会があれば、帰国後にできるだけ同じ場所を撮影して比較する予定です。

そのときは、可能な範囲で次の条件も記録します。

  • 滞在地域
  • 着用日数
  • 洗濯回数
  • 洗濯方法
  • 乾燥方法

数値を測定する実験ではないため厳密な比較試験にはなりませんが、少なくとも「実際に同じ一本を違う環境で使った記録」にはなります。

まとめ|デニムの色落ちは生活の積み重ね

約2年間履いた現在のデニムを見ると、まだ濃いインディゴが残っている一方で、身体の動きや摩擦を受ける部分には少しずつ変化が現れています。

今回改めて実物を観察して感じるのは、デニムの色落ちは単に「古くなって色が薄くなる」現象ではないということです。

どこが擦れ、どこが曲がり、どこに力が加わったのか。

その積み重ねによって、同じ一本の中でも場所ごとに違う表情が生まれます。

そして、その変化には着用方法だけでなく、生地、染色、洗濯などさまざまな条件が関係します。

今回の写真を「約2年時点」の記録として残し、今後さらに履き続けてどう変わるのかを追記していきます。

特にアメリカで着用・洗濯したあとに変化が確認できれば、今回と同じ位置から撮影し、実物写真で比較します。

デニムを育てるというより、一本の繊維製品が使用によってどう変化していくのか。

そんな視点で、これからも観察していきます。

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