編み物における短繊維と長繊維

編物

― 糸の違いが、編み上がりを決める ―

編み物をしていると、「同じ編み方なのに仕上がりが違う」と感じることがあります。 その原因のほとんどは、編み方ではなく糸の違いです。

糸は大きく分けて2種類しかありません。 短繊維(ステープル)長繊維(フィラメント)です。


糸は2種類

糸の分類図

すべての糸はこのどちらか、またはその組み合わせで作られています。


短繊維とは何か

短繊維とは、短い繊維を集めて撚って作る糸です。

短繊維の構造

代表素材

  • 綿(コットン)
  • ウール
  • レーヨン(短繊維タイプ)

特徴

  • 毛羽立ちがある
  • 柔らかい
  • 摩擦がある(滑りにくい)

編み物での影響

  • 編みやすい
  • ほどけにくい
  • 温かい
  • 毛玉ができやすい

長繊維とは何か

長繊維とは、1本の長い繊維でできた糸です。

長繊維の構造

代表素材

  • ポリエステル
  • ナイロン
  • シルク

特徴

  • なめらか
  • 強い
  • 光沢がある

編み物での影響

  • 毛玉ができにくい
  • 耐久性が高い
  • 滑りやすく編みにくい場合がある

短繊維と長繊維の違い

短繊維と長繊維の比較
  • 短繊維:柔らかい・毛羽立ち・摩擦あり
  • 長繊維:なめらか・強い・光沢

なぜ編み上がりが変わるのか

理由はシンプル。

ニットのループ構造 × 糸の性質


用途ごとの使い分け

短繊維が向くもの

  • セーター
  • 防寒衣料
  • 肌触り重視の製品

長繊維が向くもの

  • スポーツウェア
  • インナー
  • 靴下(強度が必要な部分)

注意点

天然繊維=短繊維、化学繊維=長繊維というわけではありません。

  • ポリエステル → 両方存在
  • レーヨン → 両方存在

この点は混同されやすいですが、詳細な市場割合などは資料に記載がなく曖昧です。


コメント